両建てとは
両建てとは、同じ通貨ペアでロングポジションとショートポジションを同時に保有するトレード手法のことです。
これを行うことで、それぞれの必要証拠金を相殺することができるため証拠金を減らすことなくポジションを保有することができます。
相場の方向感が掴みづらいレンジ相場の上限と下限でポジションを構築することで、抜けたタイミングで一方向のポジションへ切り替えるなどの取引戦略を取ることが可能となります。
また必要証拠金を相殺できることからロスカットを避けるために一時的に両建てを構築するといった取引戦略も可能です。
なお、両建て状態にするにはロングポジションとショートポジションを同じロット数で持ちどう同等の建値で保有する必要があるので注意が必要です。
FXGTでの両建ては原則認められている
結論から言ってしまうと、FXGTでの両建ては原則認められています。
ここで原則とした理由としては、両建ての手法によっては禁止されているやり方が複数提示されているためです。
FXGTでは同一口座での同一通貨ペアの両建てのみが認められています。
同一のログインID口座でビットコインのロングポジションとショートポジションを1LOTずつ保有
禁止されている両建てを行ってしまうと口座凍結や利益の没収がされてしまう可能性があるため次に紹介する禁止事項を必ず確認するようにしましょう。
FXGTで禁止されている両建て行為
FXGTで禁止されている両建て行為は下記の4つがあります。
- 複数口座をまたいでの両建て
- 複数FX業者をまたいでの両建て
- グループ間での両建て
- ゼロカットシステムを悪用した両建て
それぞれ順に解説していきます。
複数口座をまたいでの両建て
FXGTでは複数口座をまたいでの両建て行為を禁止しています。
複数口座をまたぐの定義としては、FXGTでログインIDの異なる口座AとBを利用し下記のようなポジションを保有した場合を指します。
FXGTの口座でビットコインのロングポジションを1LOT保有
他FX業者の口座でビットコインのショートポジションを1LOT保有
この手法は片方の口座がゼロカットで切ることができる一方で、もう片方の口座で利益を伸ばすことができてしまうため禁止されています。
複数FX業者をまたいでの両建て
FXGTでは複数FX業者をまたいでの両建て行為を禁止しています。
複数FX業者をまたぐの定義としては、FXGTの口座と他FX業者の口座を利用し下記のようなポジションを保有した場合を指します。
口座Aでビットコインのロングポジションを1LOT保有
口座Bでビットコインのショートポジションを1LOT保有
この手法は複数口座またいでの両建て同様に片方の業者ではゼロカットで切ることができる一方で、もう片方の口座では利益を伸ばすことができてしまうため業者間の公平性を保つために設けられています。
FXGTに限らず全てのFX業者でこの行為は禁止されているため気づかずに行わない要注意しましょう。
グループ間での両建て
FXGTではグループ間での両建て行為を禁止しています。
グループ間の定義としては、AさんとBさんとCさんとDさんが居たとして下記のようなポジションを保有した場合を指します。
Aさん:ビットコインのロングポジションを1LOT保有
Bさん:ビットコインのロングポジションを1LOT保有
Cさん:ビットコインのショートポジションを1LOT保有
Dさん:ビットコインのショートポジションを1LOT保有
この手法は一見するとFXGTにはバレないように見受けられますが、他FX業者にてこれらを行っている事実が判明し利益が取り消しとなった事例があることから行わないようにしましょう。
ゼロカットシステムを悪用した両建て
FXGTではゼロカットシステムを悪用した両建て行為を禁止しています。
ゼロカットシステムとは、損失が発生し預入資産残高未満になった場合であってもFX業者がマイナス分を補填してくれるため追証(借金)を背負う必要のない制度です。
国内FX業者ではこの制度を取り入れることができないため、海外FX業者で取引を行うメリットの一つであると言えます。
ゼロカットシステムの悪用定義としては、FXGTの口座と他FX業者の口座を利用し下記のような取引をした場合を指します。
FXGTの口座:5万円入金し週末にドル円のロングポジションを1LOT保有し持ち越し
他FX業者の口座:5万円入金し週末にドル円のショートポジションを1LOT保有し持ち越し
週明け窓が発生し200pipsの下落が生じた場合、FXGTの口座はゼロカットシステムが働き残高がゼロとなりますが他FX業者の口座では10万円の利益が発生し残高は15万円となります。
この手法では上記例のように、FXGTはゼロカット運用されたことで発生した10万円の負担を行う必要がでてくるため不利益が生じてしまいます。
各FX業者が安定した運営を行えるようにするためにもこのような行為は決して行わないようにしましょう。
FXGTで両建てを行うメリット
FXGTで両建てを行うメリットとしては下記つがあります。
- 必要証拠金が相殺される
- 強制ロスカットを回避することができる
- レンジ相場などで方向感が掴めない場合に抜けた方へ張れる
それぞれ順に解説していきます。
必要証拠金が相殺される
FXGTでは、同一通貨ペアで同一ロット保有することで証拠金を相殺することができます。
他FX業者では通常通り2ポジション分の証拠金が必要となる場合や、ロットの大きいポジションのみ有効とされることもあるので純粋な両建てが行えるのはトレーダーとしては大きいでしょう。
強制ロスカットを回避することができる
FXGTでは、両建てをすることで証拠金を相殺することができるためロスカット水準を高めることにも活用することができます。
ただ、両建てをするタイミングによっては損失をカバーしきれずにロスカットされてしまう場合や成功した場合であっても維持率の関係から解除のタイミングを見出すことが難しいこともあるので注意が必要です。
レンジ相場などで方向感が掴めない場合に抜けた方へ張れる
レンジ相場などのように方向感が掴めない場合に両建てをすることで、トレンドが発生したことを確認した段階で片方のポジションを決済し抜けた方向へ張ることが可能となります。
相場は常にトレンドが発生しているわけではないので、分かりやすくなるまで待つ場合には有効な手段だと言えます。
FXGTで両建てを行う時の注意点
FXGTで両建てを行う場合には下記2つに注意する必要があります。
- スワップポイントとスプレッドはポジション分かかる
- 片方のポジションのみを決済する場合は証拠金を確認
それぞれ順に解説していきます。
スワップポイントとスプレッドはポジション分かかる
両建てでは最低でもロングポジションをショートポジションの2つを保有する必要があるため、それぞれスワップポイントとスプレッドが発生してしまいます。
なお、取引する通貨ペアによってはプラススワップが採用されているものもあるため両建てすることで実質的な支払いスワップを減らすことも可能となっています。
片方のポジションのみを決済する場合は証拠基金を確認
両建てをすることで証拠金利用を相殺しているため、片方のポジションのみを決済する場合にはロスカット水準に達してしまわないか予め確認するようにしましょう。
特にロスカットを回避するために両建てを行っていた場合、通常よりもロスカットされる可能性が高まっているため決済前に追加で入金し維持率を保てるようにする必要があります。